いい加減広告スレッドが立ってしまう前に更新しようと思います。
こんにちは、ももぐみです!
ついにサイモン・ベイカー最新出演映画“I Give It A Year”のBlu-ray(UK)
が届きました!
長らくこのブログを見るはめになってしまった皆様ならもうミミタコかと存じますが
レビューにあたってもう一度ご紹介しますね。
タイトル:I Give It A Year(日本語訳は「よくもって1年だね」)
初公開日:2013.2.8(UK)※2013.1.17にフランスで先行公開
監督・脚本:ダン・メイザー(「ディクテイター」、「ボラット」、「ブルーノ」)

これはフランス版のポスター。
【キャラクター紹介】
■ナット=ナターシャ(ローズ・バーン)ロンドンの大手広告代理店で企業向け広告の企画チーム主任を
勤めるキャリアウーマン。9か月前のパーティで偶然出会ったジョッシュと
恋に落ち、スピード結婚を果たす。スマートな行動が好きで見た目を気にするタイプ。
中産階級の恵まれた環境で育ち、マナーをわきまえた賢女だが得意技はワンワンスタイルのようだ。
鳩がだいの苦手。そんなに嫌わなくても。
■ジョッシュ(レイフ・スポール)弱小出版社に所属するライター。小説も書いているが全く売れない。
衣食住に頓着がなく、つるむ仲間も下品でざっくばらん。
普段はものおとなしいがバドワイザーを1本飲むと所構わずビヨンセダンスを披露する。
文系のくせに渡辺直美にも劣らぬイイ動きをするのだが、
ガイからは「透明人間のゲイに尻を犯されているみたい」と評されている。
■クロエ(アンナ・ファリス)ジョッシュの旧友であり、出版社では編集をつとめる仕事仲間でもある。
海外の貧困問題や紛争問題に取り組む社会派・庶民派のライター。
32歳彼氏なし。オシャレは苦手で、中近東の料理やジャンクフードを好む。
じつは数年前にジョッシュと・・・
■ガイ・ハープ(サイモン・ベイカー)アメリカに本社を置く石油化学会社の三代目社長。
企業イメージ若返りを図り、ナットに企業広告のリニューアルを依頼する。
御曹司ながらその地位に甘んじず、オックスフォードの経営学教授のもとで学び、
父親から受け継いだ帝王学と経営理念のもと、天下御免のホワイト企業として
会社を発展させ続けている。
中の人がサイモン・ベイカーなので当然モテモテイケメン扱いなのだが、
あまりにも仕事にストイックな性格と、結婚願望の強さからいまいち良縁に恵まれない。
女性の気を引くためにかわいい動物を持ち出す癖がある。ハトに対する耐性が強い。
■ダニー(ステファン・マーチャント)
ジョッシュの悪友。空気が読めなさ過ぎていっそすがすがしい屑。
しかし言う事がたまに核を突いている。
<あらすじ=8割がた書いてますので、ネタバレNGの方は読まないようにしてください>結婚カウンセラーのもとに、若い夫婦がやってきた。
夫の名前はジョッシュ。売れない作家でミニコミ誌の編集部で働いている。
妻の名前はナット。大手広告代理店で責任ある職務を担うバリバリのキャリアウーマンだ。
二人の訴えはひとつ「わたしたちの結婚生活は1年もたないかもしれない・・・」
さかのぼる事9ヶ月前。二人はパーティで一目惚れし、あっという間にゴールインした。
ざっくばらんで下世話なジョッシュの交友関係にナットの両親は不安を隠しきれなかった。
ハネムーンも済ませ、同居生活を始めるふたり。
最初は楽しいばかりだったが、だんだんとお互いのアラが見えてきて心の中に
もやもやした不満が溜まっていくのだった。
何事もキッチリとしてオシャレなナットは、インドア派で体裁を気にせず、
甘えん坊のジョッシュの自堕落さが我慢ならない。
一方でジョッシュは、なにかにつけイライラとして仕事優先になりがちなナットと
どうしても波長が合わない。
しかも結婚直後に、ジョッシュと彼の旧友であるクロエとの間に「一夜の過ち」が
あったことをダニーから聞き、ナットの不満は膨らんでいく。
なにしろジョッシュとクロエはあまりにも趣味やジョークの相性が良すぎるのだ。
そんなある日、大手石油化学会社の三代目社長であるガイがナットの会社に企業広告の
キャンペーン企画を委託してきた。成金一家の御曹司でありきたりなヤンキーだと
高をくくっていたナットだったが、その正体は経営学にすこぶる強い洗練された経営者だった。
未婚の若社長の機嫌を取ろうと、ナットの部下が彼女の結婚指輪を隠してしまう。
そうとは知らないガイは、一目見てナットの聡明さと美しさの虜になってしまった。
大きなクライアントを逃すわけにもいかず、ついつい既婚だと言いそびれてしまうナット。
自分にふさわしい聡明な女性を長年探していたガイは、自分のことをナットに知って
もらおうと自社工場に招待する。末端社員に至るまで家族のように接し、会社と経営を
愛するガイの誠実な人柄に思わずナットの心は揺れていく。
その頃、離れがちな妻に自分の理想を知ってもらうべく際どいランジェリーショップを
訪れるジョッシュ。しかし同伴したクロエの思わぬ可愛らしさに心をうたれ、
ついついキスを交わしてしまう。クロエは数年前の彼との交わした逢瀬のまま、
恋心を隠して友人付き合いをしていたのだった。
そして一方でナットは自分が既婚だとガイに打ち明けながらも、気持ちを抑えきれなくなり
道端で激しく彼と求め合ってしまう。
***
「あと三カ月(12月まで)もう一度がんばってみなさい」
カウンセラーにそう勧められた二人はお互いの生活や性格の不満を
乗り越えようと妥協点を模索し始める。
クリスマス前夜、偶然道端ではち合わせた4人。
ナットのことを諦めたくないとほのめかすガイ。略奪愛の危険を感じたジョッシュは、
未婚同士お似合いだとクロエとの縁談を持ちかける。最初は躊躇していたガイとクロエも、
お互いの人の良さもあって徐々に距離が縮まっていく。
やっとそれぞれの「落としどころ」を見つけたかに見える4人。
ナットとジョッシュの1年目の結婚記念日まで、あと数日に迫っている・・・。
<感想>
ボラットに代表される今までのダン・メイザー作品に比べると、ものすごくソフトで
キュートな仕上がりになってます。さすがバレンタインデー映画。
ただし監督ならではのオゲレツジョークやポロリは発動しますのでそっちを期待する
方々も裏切りません。
サイモンの役どころは、トレイラーの鳩シーンをみる限り勘違い間男野郎なのかと
思っていたのですが(それなんてプラダ)
実はとっても人間味のある誠実な男性で、まったく非の打ちどころない紳士でありました。
まさに器用貧乏というにふさわしい性格で、経営学ヲタでありロンドンのホテルに
長期滞在するに当たり、クリスマス・イヴだと言うのにセクハラ撲滅運動の資料を
持ち込んでいるような感じの、ちょっと不思議社長であります。だがそこがいい。
ナット率いる代理店ガールズチームは、ランチタイムに
こじゃれたクル寿司屋で
弁当を買うようなロンドンの街を肩で風切るハイソなキャリアウーマン軍団で、
「どうせ先代と同じようなロクデナシなんだから、テキトーにエコっぽい
緑色と黄色のフォントにヒマワリと蝶々のイラスト付けときゃいいのよwww」
「"awesome"(=まじで)を連呼して"HEY BABY"ってオースティン・パワーズ
みたいな喋り方する、残念な感じのヤンキーよきっとwwww」
って勝手な悪口を大声で話しているんですね。
これだから電通って。しかしそのとき彼女たちの背後には、金色のフワフワした物体が・・・

家政婦 七光り社長は(自分がdisられるのを)見た。
んでもってこれを逆手に、わざとアメリカヤンキー丸出しの態度でミーティングに
現るガイ。ナットが例のしょぼいロゴをドヤ顔で披露しようとした瞬間
「素晴らしいコンセプトだ。きっと君たちに任せれば緑と黄色のロゴなんて出すはずないね!」
と先制パンチを繰り出す。これがあの性格の悪いコンサルタントならもっと相手の
臓腑をえぐるようなイヤミを放つんでしょうが、ガイ社長はなにしろ誠意大将軍なのです(古い)
経営ヲタでもあるガイ・ハープ社長は、自分がありきたりなボンボンではないと
ナットたちに知らしめるため、
「四象限ストラテージの構造について」とかいう呪文を唱えて相手のHPを奪います。
かなりの恋愛体質であるらしく、母親のように慕う勤続43年のおばあちゃん工員からは
いつもロクでもない女の子ばかりに当たるとボヤかれているようです。
そんな喪男ならしょうがないなあ、ももぐみが貰ってあげてもいいですよ。
二度と家から出しませんがしょせん喪男なんだから文句はないですよね(だまれ
なぜか自分になびかずビジネスライクに徹しようとしているナットに猛アプローチを
かけるガイ。会社見学ではポイントゲットしたものの、
どうしてもホテルの部屋で商談する事を承諾しない彼女に
「ちっちゃい子猫が部屋にいるんだ。毛糸玉で遊ぶのがかわいいよ、見に来ない?」という相手が幼女なら通報レベルのセリフで誘いをかけます。
純真無垢な乙女ならまだしも、相手はブラッド・ピットの汗つきパンツをジップロックで
保存していたローズ・バーン兄貴です。その装備では戦えません。
いやむしろ「毛糸玉で遊ぶぼくの姿を見に来ない?」なら爆釣だったのに。
しかしホテル内の個室へと誘うことに成功した社長。
早速、彼女を生牡蠣とヴァイオリンの生演奏、そして
生鳩 でもてなします。

クルッポー!
この鳩シーン、ダン・メイザー監督とサイモン・ベイカーのお気に入りのシーンで、
Blu-ray版にはわざわざ「シーン59:鳩」というメイキングの動画が収録されています。
ローズさんが鳥類苦手らしく、鳩が飛び交うだけで叫んでしまうお芝居にならない。
しかしサイモンは鳩の猛攻に耐え忍んで真顔を崩さず何テイクもやり直しします。

頭の上で鳩が
交尾 暴れようともポーカーフェイスを崩さない。これぞ俳優魂ッ。
この鳩たちねえ、やたらサイモンの頭の上が好きでメイキングではお椀の中から
出てきたとたん鳩まっしぐらにあの金髪を目指すんですよ。
くそう好き勝手やりやがって。鳥になりたい。
それにしてもローズさんが"I Hate Bugs!"って叫ぶのはちょっと・・・
鳥好きの管理人としては心が痛むのであります。
サイモンが言うには「最初は鳩が飛ぶたびにキャーキャー言ってたのに、
しばらくしたら"ああ鳩ね、フン"みたいにあしらってたよw」だそうです。
我慢して芝居続けてたサイモンですが、最後に翼が顔面にクリティカルヒットし、
とうとうニヤッと笑って「殴られたよ・・・」呟いています。
ロケ現場はロンドン市内色々なのですが、上の画像でサイモンがランチを食べている
日本食レストランはNOBUのロンドン店です(2店舗くらいあるようです)
4人が合流するパブの前は昨年10月に立ち寄ったのですが、NOBUのスチールは
出たのが遅かったので行ってません・・・うーんいつかぜひ同じ席に!
本映画ですが、ブラック・コメディとはいえ相対的にライトな恋愛映画なので
徹底的にエグいものをお好みの場合はアテが外れるかもしれません。
なお
サイモンは脱ぎません。 泣いていいかい。
結婚経験のある方なら、国や人種を超えて「わかり過ぎてつらいwww」
という微妙なニュアンスがてんこ盛りなのでぜひ
日本でも公開してほしいです!嫁いだ娘さんとお母さん二人とかで見に行くと、なんか盛り上がりそうな気がします。
これがバレンタイン映画ってのがすごいなーと、思わせる1作でした。